- 2022/09/11
漫画『ベルセルク』の
初期(単行本1〜3巻)に登場する
マイナーながらも
重要なキャラクター
「バルガス」に焦点を当て、
彼と主人公ガッツの共通点や
「復讐」というテーマにおける
対比を深く考察している動画です。
1. ヴァルガスという人物とベヘリットの移動
経歴
元々は城付きの医者でしたが、
7年前に
「伯爵」が使徒に転生した際に
おぞましい虐殺(邪教徒狩り)に巻き込まれ、
逃亡に失敗。
凄惨な拷問によって
両足、三指、右目、鼻を失う
無残な姿となりました。
ベヘリットの運び屋
城を抜ける際、
伯爵の持っていたベヘリットを
偶然盗み出しており、
これが後にガッツの手へと渡る
重要な架け橋となりました。
2. 「恐怖」に囚われた復讐者としての矛盾
目の前で
妻と2人の息子を殺されたバルガスは、
7年間地下に隠れ住みながら
伯爵への復讐のために
魔術や研究に身を投じてきました。
内面の矛盾
しかし、
彼はガッツたちに対して
「あの時、怒りや悲しみよりも
ただただ恐怖の虜だった」
と涙ながらに吐露しています。
復讐を遂げたいという
強い憎しみの裏には、
怪物(伯爵)には
絶対に勝てないという
「恐怖」と
「諦め」の矛盾を抱えていました。
3. ガッツとバルガスの「些細な違い」と嫌悪感の理由
バルガスは
自分にできない復讐を
ガッツに託そうとしますが、
ガッツは彼に対して
終始蔑むような冷たい態度を取ります。
写し鏡としての存在
ガッツが嫌悪感を抱いた理由は、
自分の復讐を
他人に委ねる姿勢への不満だけでなく、
恐怖に怯えて
地下に縮こまるバルガスの姿が
「一歩間違えれば
自分が歩んでいたかもしれない写し鏡」
のように見えたからだと
考察されています。
身体的符合
面白いことに、
ガッツとバルガスは同じ
「右目を失っている」
という
身体的な共通点(ハンデ)を持っています。
もしガッツがバルガスのように
両足まで失っていたら、
同じように
恐怖に屈して
復讐を諦めていたかもしれないという、
ほんの少しの環境や
条件の違い(些細な違い)でしかない
2人の対比が描かれています。
4. 復讐の結末とガッツの言葉
バルガスは広場で処刑され、
首を跳ねられて命を落とします。
ガッツは
彼の遺体(生首)に向かって
「俺はもっとうまくやる」
と言い放ちますが、
これは同じ「復讐」という
暗い目的を持つ同類(ライバル)として、
バルガスの無念を引き受けつつ、
己を鼓舞する
厳しい手向けであったと考えられます。
バルガスの復讐の達成
物語の終盤、
伯爵が命乞いのための
再転生を拒否した際、
地獄の亡霊たちの群れが現れて
伯爵を闇へと連れ去りますが、
その亡霊の中には
バルガスの姿も混ざっていました。
自らの手(魂)で
伯爵を地獄へ引きずり落としたという意味では、
バルガスの復讐は
最終的に達成されたのかもしれない、
と締めくくられています。
動画のまとめとして、
アニメ版などでは
オミットされがちな
バルガスというキャラクターですが、
作品の根幹テーマである
「復讐の虚しさや過酷さ」
をガッツに突きつける鏡として、
非常に計算され尽くした
重要な役割を担っていたと考察されています。